ベボベのこいちゃんとサカナの一郎さんは「青島と室井だなー」って話

Base Ball Bear +山口一郎(サカナクション)『kimino-me』

(3.5thアルバム『CYPRESS GIRLS』6曲目 収録)

 

最近はこの曲をよく聴く。

 

この曲「超」が付くほどの名曲だと思うんです。

 

Base Ball Bear =「ぱっとしないバンド」

 

私がベボベに対して最初に抱いていたイメージは「ぱっとしない普通のバンド」でした。 特にこれといった特徴があるわけでもなく、でも良い感じの曲は歌っている。そんなイメージを持っていました。

 

謝罪します。笑 「ぱっとしない」とか言ってすいませんでした。

 

このバンドの曲をちゃんと聴いたら、「才能と実力を兼ね備えたバンド」なんだなと痛いほど気付かされました。

凄いんですよ。ベボベって。(「知ってるわ!バカコラ!」って思われた方すいません。。)

 

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『Short hair』好き。

 

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RHYMESTARとコラボした『The Cut  feat.RYMESTAR』なんてベボベの凄さが良くわかる1曲だと思います。こんなクールな曲なかなか他にないですよ。

 

ベボベ。そして小出祐介(こいちゃん)はかなり過小評価されていると思います。

正直、私が最初の頃に感じていたようなイメージを持っている人は多いんじゃないでしょうか。

テレビにたくさん露出するわけでもないし、音楽シーンの真ん中に立つことがあまりないバンドなんですよね。

 

でもそれはこいちゃんも良く分かっていますし、もう別にシーンの真ん中を無理に狙おうともしてないんです。

 

 

「その、(シーンを)担う / 担わない問題 って、(サカナクションの)山口くんは担うに行ったんだなっていうのが、僕にとっての彼との最大の違いだなって去年からずっと思っていて。

            (中略)

玉井健二さん(プロデューサー)とやってた時にいろいろレクチャーされたおかげで、僕は担うための手口はある程度わかるんです。ただ自分を偽ってでも担うってことをやりたい、とは思わなかったっていうのが決定的なことで。」

 

 

『MUSICA』2013年12月号 FACT  16thシングル『ファンファーレがきこえる / senkou_hanabi』の発売に際するインタビューより引用

 

 

シーンを担う方を選択した山口一郎。シーンを担わない方を選択した小出祐介

あーこれは『踊る大捜査線』の青島俊作室井慎次だなって。

 

 

別にシーンを狙うから「良い」とか狙わないから「悪い」とかそういう事ではないと思います。一郎さんが無理に担おうとしてるわけでもないでしょうし。

一郎さんは「ロック」をもっと日本のど真ん中で鳴らせるようにするために「担う」方を選び、こいちゃんは後輩達に向けて、「決して無理に担わなくても自分の信じる道を進めば、No.1でなくともオンリーワンにはなれるんだ」って事を示すために「担わない」を選んだ。

 

それぞれがそれぞれの使命を果たすために別々の道を選んだ。

 

あの青島と室井のように、こいちゃんが一郎さんに「俺はロックという音楽をしっかりと後輩達に伝えていくから、一郎はロックがもっと世の中で認められるように上行ってこい」って言ってるような気がするんです。(勝手な妄想ですが)

 

その二人がタッグを組んだ楽曲こそが『kimino-me』という最高の1曲なんです。

 

青島と室井のコンビで鮮やかに事件を解決したように、こいちゃんと一郎さんがタッグ組んだこの1曲はそれぞれの魅力が最大限に発揮された曲になっています。こいちゃんが作ったんだけど、サカナらしさがしっかり表現されている所が凄い。

 

 

サカナクションBase Ball Bear。私は応援し続けます。

この二つのバンドがさらに成長を遂げた時に、またいつかタッグを組む日が実現する事を身勝手に祈りながら。